![]() 試料中の血漿由来タンパク質と組換えタンパク質を区別するための方法
专利摘要:
本発明は一般に、血漿タンパク質と組換えタンパク質とが基本的に同じタンパク質である場合に、タンパク質グリコシル化の差異に基づいて試料中の血漿由来タンパク質および組換えタンパク質を検出および定量する方法に関する。一態様では、本発明は、血漿由来タンパク質と組換えタンパク質との間の異なるグリコシル化パターンに起因する異なる程度のレクチン結合を利用する。別の局面において、本発明はさらに、本発明の方法を実行するためのキットも提供する。 公开号:JP2011508239A 申请号:JP2010540826 申请日:2008-12-22 公开日:2011-03-10 发明作者:アルフレッド ウェイバー,;ハンス−ペーター シュワルツ,;ペーター タレセク, 申请人:バクスター・インターナショナル・インコーポレイテッドBaxter International Incorp0Rated;バクスター・ヘルスケヤー・ソシエテ・アノニムBaxter Healthcare S.A.; IPC主号:G01N33-566
专利说明:
[0001] この出願は、2007年12月27日に出願された米国仮出願第61/017,091号(これは、その全体が参考として本明細書に援用される)の優先権の利益を主張する。] [0002] 発明の分野 本発明は、一般に、グリコシル化−特異的結合アッセイを用いて、試料中の血漿由来タンパク質と組換えタンパク質とを区別および定量する方法に関する。] 背景技術 [0003] グリコシル化は、タンパク質および脂質に炭水化物(糖類)が付加するプロセスまたは結果である。グリコシル化プロセスは、膜の合成およびタンパク質分泌の間に生じる、同時翻訳および翻訳後修飾である。粗面小胞体(ER)において合成される大半のタンパク質が、グリコシル化を経る(非特許文献1)。グリコシル化は、N−結合型グリコシル化およびO−結合型グリコシル化の二つの特定のタイプの付加を有する、酵素により誘導される部位特異的プロセスである。N−結合炭水化物は、アミノ酸コンセンサス配列「Asn−X−Ser/Thr」のアミノ酸アスパラギンに結合されるN−アセチルグルコサミンを介して付加される。周囲のアミノ酸により、グリコシル化が生じる場合にはいずれのタイプのグリコシル化が生じるかが決定されることが多い。例えば、コンセンサス配列の真ん中のアミノ酸がプロリン(Pro)である場合には、N−結合型グリコシル化は生じない。タンパク質に対するほとんどのO−結合炭水化物共有結合は、単糖N−アセチルガラクトサミンとアミノ酸セリンまたはスレオニンと間の結合を伴う(非特許文献2)。O−結合型グリコシル化には、コンセンサス配列はない。] [0004] タンパク質のグリコシル化の結果、マンノースおよびグルコース等の単糖残基の付加、または、シアル酸およびフコース等のより複合型の糖残基の付加(非特許文献1)、および分枝糖鎖が生じうる。タンパク質グリコシル化は、in vivoで、細胞質におけるタンパク質の安定化、タンパク質半減期の増加、ならびにグリコシル残基を有するタンパク質または酵素の活性の調節を含むいくつかの機能を果たす(非特許文献2)。したがって、タンパク質が適切なグリコシル化を発現するようにすることが重要であり、さもないとタンパク質活性が損なわれ、または失われうる。タンパク質のグリコシル化のタイプは、タンパク質が合成される細胞の細胞型、ならびにタンパク質を合成する細胞の種によって決まることが多い(非特許文献2;非特許文献1)。例えば、細菌およびイーストは、高等真核生物のタンパク質に典型的に見られる複合グリカンを合成しない(非特許文献1)。哺乳類種の間(例えばヒトとハムスター)でも、腫瘍細胞から正常細胞、非−悪性細胞で、グリコシル化パターンが異なりうる(非特許文献2)。したがって、タンパク質が産生される細胞系の種類が、生じるグリコシル化産物に有意な影響をもつ(非特許文献2)。] [0005] 組み換え産生されたタンパク質が、臨床および研究の場面の両方において、タンパク質の研究に有意な改善を提供している。組換えタンパク質の大量産生により、in vitroのタンパク質活性の研究が可能になり、最近では組換えタンパク質が治療剤として臨床場面において使用されている。例えば、組換えインターロイキン−2が、化学療法後の免疫系を強化するために癌患者に投与されており、ヒト成長ホルモン、エリスロポイエチンおよび顆粒球コロニー刺激因子等の組換え成長因子、および第VIII因子および第VII因子等の血液因子が、様々な障害の治療において使用される。] [0006] 組換えタンパク質は、治療タンパク質として利益を提供するが、一定の欠点もみられる。ヒト細胞において費用効率的な様式で十分な量の治療用途の組換えタンパク質を産生することは困難であり得、Escherichia coliおよび他の細菌のような細胞において作られる組換えタンパク質は、必ずしも適切にフォールディングせず、グリコシル化されず、および/または、人体内で活性の形態のタンパク質を製造するために、単離後に操作しなければならない。さらに、ヒト細胞におけるタンパク質のグリコシル化は、細菌、昆虫、および高等哺乳類も含めて一般的に使用されるタンパク質発現系において見られるものよりも複雑であることが多い。例えば、Spodoptera等の昆虫細胞は、哺乳類において産生される種類の高次糖構造を有するタンパク質をほとんど生成しない(非特許文献3)。さらに、ほとんど哺乳類はフコースおよびシアル酸残基のような構造を含む高次糖類を発現するが、これらの糖部分は、ヒト細胞において産生されるタンパク質における糖類と同じ様式では化学的に結合されない可能性がある(非特許文献4;特許文献1)。] [0007] 内因的に発現されるタンパク質の欠損または機能的欠損を修正するために、治療タンパク質の投与が多くの場合に用いられる。組換えインシュリンおよびインシュリンアナログ(非特許文献5)は、自然に産生されるインシュリン組換え第VIII因子の欠如を補うために糖尿病患者に投与され、第VIII因子の配列アナログは、血液凝固異常をもたらす第VIII因子レベルの欠損を修正するために、血友病Aを患う患者に投与される(非特許文献6)。これらの種類の組換え療法においては、患者における薬物の半減期および吸収等の他の薬物動態を決定するために、血清または他の試料中の組換えタンパク質のレベルを決定することが有用である。しかし、内因性タンパク質と組換えタンパク質との間の差を決定することは、それらが基本的に同じタンパク質であるために困難でありうる。] [0008] したがって、治療計画を最適化できるように、試料中の天然由来のタンパク質の量を外因性タンパク質から区別し、内因性および患者に投与される外因性組換えタンパク質のレベルを検出する方法を開発することが当技術分野で求められている。] [0009] 米国特許第5,047,335号明細書] 先行技術 [0010] Brooks等,Expert Rev Proteomics(2006)3:345−59 Werner等,Acta Pediatrica(2007)96:17−22 Altmann等,Glycoconjugate J(1999)16:109−123 Jenkins等,Nature Biotechnology(1996)14:975−981 Vajo等,Pharmacol Rev.(2000)52:1−9 Gruppo等,Haemophilia.(2003)9:251−60] 課題を解決するための手段 [0011] 本発明は一般に、血漿由来タンパク質および組換えタンパク質が基本的に同じタンパク質である場合に、血漿タンパク質と組換えタンパク質との間のグリコシル化パターンの差を利用することにより、試料中の血漿由来タンパク質の存在を試料中の組み換え的に産生されたタンパク質から区別するための方法に関する。本発明は、特定の炭化水素部分の発現を用いて試料中の血漿由来タンパク質のレベルを定量する方法も提供する。] [0012] 一態様では、本発明は、試料中の血漿由来タンパク質(pdP)および組換えタンパク質(rP)の量を定量する方法であり、血漿由来タンパク質および組換えタンパク質が、異なるグリコシル化パターンを伴う同じタンパク質であり、当該異なるグリコシル化パターンにより、血漿由来タンパク質につき組換えタンパク質と比較して異なる程度のレクチン結合が生じており、当該試料中の総タンパク質(tP)が予め決定され、血漿由来タンパク質および組換えタンパク質をあわせた量(pdP+rP)に等しく、当該方法が、(a)当該試料についてのレクチン結合と、tPに等しいタンパク質量を有する等しい体積の仮定的試料についての予想されるレクチン結合との間の差を計算するステップであり、予想されるレクチン結合が、組換えタンパク質の量の増加に対するレクチン結合の標準曲線から決定される、ステップと、(b)当該試料中の組換えタンパク質の量(rP)を決定するために、(a)からの差を検量線上にプロットするステップであり、検量線が、(a)のように計算した予想レクチン結合と、既知量のpdPおよびrPを含む混合物で観察されるレクチン結合との間の差の、当該混合物中の組換えタンパク質の増加する量(rP)の関数としての、プロットであり、当該混合物がそれぞれ一定量のpdPを有する、ステップを含む、方法を提供する。] [0013] 一実施形態では、計算するステップには、試料をレクチン組成物と接触させるステップであり、レクチンが、検出可能な標識で標識される、ステップが含まれる。計算するステップには、本明細書の詳細な記載に説明される方法を用いて、標識されたレクチン組成物を検出するステップが、さらに含まれる。] [0014] さらなる実施形態においては、方法により、試料中の組換えタンパク質および血漿由来タンパク質の量を測定することにより、総タンパク質の量が予め決定される。総タンパク質の量は、一態様では酵素結合免疫吸着検定法(ELISA)等、当技術分野において周知の方法を用いて測定される。関連の実施形態においては、試料中の総タンパク質量が、全て血漿由来タンパク質であると仮定し、その血漿由来タンパク質の量に基づいて予想されるレクチン結合の量を推定することにより、試料の予想レクチン結合が決定される。] [0015] 追加的な実施形態においては、方法により、試料中の血漿由来および組換えタンパク質の量を定量する前に、検量線が準備される。検量線が、i)既知の総量の組換えおよび血漿由来タンパク質を含む試料の予想レクチン結合と、ii)既知量のpdPおよびrPを含む混合物につき観察されるレクチン結合との間の差として、当該混合物中のrPの増加する量の関数としてプロットされ、当該混合物がそれぞれ一定量のpdPを有することが予定される。] [0016] 関連の実施形態においては、レクチンは、ヒト血漿由来タンパク質に見られ組換えタンパク質には見られない糖部分に対する特異的結合を示す、本明細書に記載される任意のレクチンである。特定の実施態様においては、レクチンは、Sambucus Nigra凝集素(SNA)である。] [0017] レクチンが検出可能な標識により標識されることが、さらに予定される。一実施形態においては、検出可能な標識は、フルオロフォア、放射性標識、高電子密度試薬、酵素、ビオチン、ジゴキシゲニン、ハプテン、または化学発光剤からなる群より選択される。関連の実施形態においては、標識はビオチンである。] [0018] 試料が対象の生体試料から得られることが、さらに予定される。一実施形態においては、試料は血液試料である。関連の実施形態においては、試料は血漿である。さらなる実施形態においては、試料は血清である。] [0019] 本発明によればさらに、血漿由来タンパク質および組換えタンパク質は基本的に同じタンパク質である、すなわち一般に同じアミノ酸構造および機能を有する。一実施形態においては、タンパク質は治療タンパク質であり、様々な態様においてタンパク質は、サイトカイン、成長因子、血液凝固因子、酵素、ケモカイン、可溶性細胞表面受容体、細胞接着分子、抗体、ホルモン、細胞骨格タンパク質、基質タンパク質、シャペロンタンパク質、構造タンパク質、代謝タンパク質、および当業者に知られる任意の他の治療タンパク質からなる群より選択される。さらなる実施形態においては、タンパク質は血液凝固因子である。さらなる実施形態においては、血液凝固因子は、フォンウィルブランド因子(vWF)、第VIII因子(FVIII)、第VII因子、および第IX因子(FIX)からなる群より選択される。] [0020] 本発明の別の態様においては、組換えタンパク質が血漿由来タンパク質のグリコシル化パターンと比較して異なるグリコシル化パターンを呈するように、一つ以上のグリコシルトランスフェラーゼを欠く宿主細胞において、組換えタンパク質が産生される。様々な実施形態において、宿主細胞は、細菌細胞、イースト細胞、昆虫細胞、植物細胞、または哺乳類細胞である。関連の実施形態においては、哺乳類細胞はチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞である。] [0021] 本発明の方法は、組み換え的に産生されたタンパク質と、天然の血漿由来タンパク質との間のグリコシル化パターンにおける差の検出を提供する。一実施形態においては、血漿由来タンパク質は、組換えタンパク質には見られない炭化水素部分を含み、炭化水素部分は、当技術分野で公知であり本明細書の詳細な記載で示される炭化水素部分から選択される。関連の実施形態においては、血漿由来タンパク質はα2,6−ノイラミン酸を含み、組換えタンパク質はα2,6−ノイラミン酸を欠く。] [0022] 本発明のさらなる態様においては、方法は、試料をレクチン組成物と接触させる前に、試料をタンパク質に特異的な結合剤と接触させるステップを任意に含む。一実施形態においては、結合剤は、リガンド、可溶性受容体、抗体、モノクローナル抗体、補因子、または血漿由来タンパク質または組換えタンパク質に特異性をもって結合する他のタンパク質である。] [0023] 関連の態様においては、方法によれば、結合剤または血漿由来タンパク質が固体支持体に結合される。様々な実施形態において、固体支持体は、フィルタ、ポリビニルコロライド(polyvinyl choloride)(PVC)膜、ポリフッ化ビニリデン(PDVF)膜、ポリアミド膜を含む膜、PVCプレート、ポリスチレンプレート、およびタンパク質を結合する任意の他のプレートを含むプレート、マイクロキャリア、マクロ固相ビーズ、磁気ビーズ、およびポリシロキサン/ポリビニルアルコールビーズからなる群より選択される。] [0024] さらなる態様においては、タンパク質結合剤または血漿由来タンパク質は、溶液中にある。] [0025] 本発明の方法は、試料に対するレクチンタンパク質の非特異的結合を防止するための、遮断剤の使用を任意に含む。方法は、試料の結合剤との接触後に、試料が遮断剤と接触させられることを予定する。一実施形態においては、遮断剤は、血清アルブミン、ゼラチン、グリコシダーゼ溶液、アセチル化剤またはメチル化剤等の炭水化物−修飾剤、および炭水化物酸化溶液からなる群より選択される。一実施形態においては、炭水化物酸化溶液は、過ヨウ素酸塩溶液である。] [0026] 本発明の別の態様では、本明細書に記述される方法が、血漿由来タンパク質のフラグメント、変異体またはアナログである組換えタンパク質を利用することが予定される。] [0027] 本発明は、試料中の血漿由来タンパク質を組換えタンパク質から区別する方法であり、血漿由来タンパク質上の炭化水素部分に特異的なレクチンを含む組成物と、試料を接触させるステップと;血漿由来タンパク質に対するレクチンの結合を検出するステップと;試料中のタンパク質−結合レクチンの結合量を、レクチン:タンパク質結合曲線と比較して、試料中の血漿由来タンパク質の量を決定するステップとを含む、方法も提供する。] [0028] 一実施形態においては、レクチンは、Sambucus nigra凝集素(SNA)タンパク質である。関連の実施形態においては、レクチンは、本明細書に記載の検出可能な標識により標識される。] [0029] さらに別の態様においては、本発明は、試料中の血漿由来タンパク質および組換えタンパク質のレベルを定量するためのキットであり、血漿由来タンパク質および組換えタンパク質が同じタンパク質をコードし、キットが、結合剤と;血漿由来タンパク質上の炭水化物に特異的なレクチンと検出可能な標識とを含む組成物と;タンパク質標準を含む、キットを提供する。一実施形態においては、キットは任意に遮断剤を含む。] [0030] 本発明の他の特徴および効果は、以下の詳細な記載から明らかになる。しかし、当然のことながら、詳細な記載および具体的実施例は本発明の具体的な実施形態を示すものの、例示のみを目的として与えられるにすぎず、この詳細な記載から本発明の精神と範囲内の様々な変更および修正が当業者に明らかとなる。] 図面の簡単な説明 [0031] 試料中の予想および観察SNA結合の差を組換えタンパク質の量に相関づける、4−点検量線のプロットである。 試料中の予想および観察SNA結合の差を組換えタンパク質の量に相関づける、8−点検量線のプロットである] [0032] 本発明は一般に、二つの種類のタンパク質の間のタンパク質グリコシル化の差に基づいて、試料中の血漿由来タンパク質を組み換え的に産生されたタンパク質から区別する方法に関する。本発明はさらに、組換えタンパク質および血漿由来タンパク質の両方を含む試料中の血漿由来タンパク質の量を定量する方法であり、血漿由来タンパク質および組換えタンパク質が、同じまたは基本的に同じアミノ酸配列を含む、方法を予定する。] [0033] 別の定めがない限り、本明細書において用いられる全ての専門および科学的用語は、本発明が属する技術の当業者により一般に理解されるのと同じ意味を有する。以下の参考文献は、当業者に本発明で使用する用語の多くの一般的な定義を提供する。Singleton等,DICTIONARY OFMICROBIOLOGY AND MOLECULAR BIOLOGY(第2版.1994);THECAMBRIDGE DICTIONARY OF SCIENCE AND TECHNOLOGY(Walker編,1988);THE GLOSSARY OF GENETICS,第5版,R.Rieger等(編),Springer Verlag(1991);およびHaleおよびMarham,THEHARPERCOLLINS DICTIONARY OF BIOLOGY(1991)。] [0034] 各刊行物、特許出願、特許、および本明細書中の他の引用文献は、本開示と矛盾しない範囲において参照により全体として本明細書に組み込まれる。] [0035] 本明細書および添付の請求の範囲において使用されるところの、単数形「a」、「an」、および「the」には、文脈により別の示唆がない限り複数の指示物も含まれることに留意されたい。] [0036] 本明細書で使用されるところの、以下の用語は、特に明記しない限りそれらに属すると考えられる意味を有する。] [0037] 本明細書で使用されるところの、「ポリペプチド」は、ペプチド結合を介して連結されたアミノ酸残基で構成されるポリマーをさす。合成ポリペプチドは、例えば、自動ポリペプチド合成器を用いて合成されうる。「タンパク質」という用語は、典型的に、大きなポリペプチドをさす。「ペプチド」という用語は、典型的に、短いポリペプチドをさす。本明細書で使用されるところの、ポリペプチドタンパク質およびペプチドは、互換可能に使用される。] [0038] 本明細書で使用されるところの、ポリペプチドの「フラグメント」は、完全長ポリペプチドまたはタンパク質発現産物より小さい、ポリペプチドの任意の部分をさす。フラグメントは、典型的に、一つ以上のアミノ酸残基が完全長ポリペプチドのアミノ末端および/またはカルボキシ末端から除去されている、完全長ポリペプチドの欠失アナログである。したがって「フラグメント」は、以下に記載される欠失アナログのサブセットである。] [0039] 本明細書で使用されるところの、「アナログ」は、一定の場合においてではあるが天然の分子に対して様々な程度に構造が実質的に類似し、同じ生物活性を有するポリペプチドをさす。アナログは、(i)ポリペプチドの一つ以上の末端および/または天然のポリペプチド配列の一つ以上の内部領域での一つ以上のアミノ酸残基の欠失、(ii)ポリペプチドの一つ以上の末端(典型的に「付加」アナログ)および/または天然のポリペプチド配列の一つ以上の内部領域(典型的に「挿入」アナログ)での一つ以上のアミノ酸の挿入または付加、または(iii)天然のポリペプチド配列における一つ以上のアミノ酸による他のアミノ酸の置換を伴う一つ以上の変異に基づき、そのアナログが由来する天然のポリペプチドと比較して、そのアミノ酸配列の組成において異なる。置換は、置換されるアミノ酸およびそれを置換するアミノ酸の物理化学的または機能的関係性にもとづき、保存的または非保存的でありうる。] [0040] 本明細書で使用されるところの、「変異体」は、通常は分子の一部でない追加的な化学的部分を含むように修飾されたタンパク質またはそのアナログをさす。このような部分は、分子の溶解性、吸収、生物学的半減期等を改善しうる。あるいは、部分は分子の毒性を減少させ、分子の任意の有害な副作用を排除または減じる等することができる。そのような効果を媒介できる部分は、Remington’s Pharmaceutical Sciences(1980)に開示される。このような部分を分子にカップリングするための手順は、従来技術において周知である。例えば、変異体は、in vivoでタンパク質により長い半減期を与える化学修飾を有する血液凝固因子でありうる。ある態様においては、変異体は、グリコシル化、ペグ化、またはポリシアリル化により修飾されるポリペプチドである。] [0041] 本明細書で使用されるところの、タンパク質またはポリペプチドに適用される「天然」とは、タンパク質が自然に見られるという事実をさす。例えば、自然の源から単離でき、実験室において人為的に修飾されていない、生物(ウィルスを含む)に存在するポリペプチドまたはポリヌクレオチド配列は、天然である。「天然」および「野生型」という用語は、全体で互換可能に使用される。] [0042] 本明細書で用いられるところの、タンパク質またはポリペプチドに適用される「血漿由来」とは、対象の血漿または血清中に見られる天然のポリペプチドまたはそのフラグメントをさす。血漿由来タンパク質は、天然のタンパク質および野生型タンパク質でもありうる。] [0043] 本明細書で使用されるところの「同じタンパク質または基本的に同じタンパク質である」とは、遺伝子操作により組み換え的に発現されて、天然由来のタンパク質と同じまたは基本的に同じアミノ酸配列を有する組換えタンパク質をもたらすこともできる、天然のタンパク質(例えば血漿由来タンパク質)をさす。自然に産生された血漿由来タンパク質と同じタンパク質である組換えタンパク質には、完全長組換えタンパク質のフラグメント、アナログおよび変異体が含まれる。] [0044] 本明細書で使用されるところの、「予想レクチン結合」は、試料中の総タンパク質量が全て血漿由来タンパク質であると仮定し、レクチン:タンパク質標準結合曲線と比較したときに仮定の血漿由来タンパク質量に基づいて予想されるレクチン結合の量を推定することにより決定される、試料の仮定的レクチン結合をさす。] [0045] 本明細書で使用されるところの、「検出可能な部分」、「検出可能な標識」または「標識」とは、分光学的、光化学的、生化学的、免疫化学的、または化学的手段により検出可能な組成物をさす。例えば、有用な標識には、32P、35S、蛍光染料、高電子密度試薬、酵素(例えば、ELISAにおいて一般に使用されるもの)、ビオチン−ストレプトアビジン、ジオキシゲニン、ハプテン、および、抗血清またはモノクローナル抗体が利用可能であるタンパク質、または標的に相補的な配列を有する核酸分子を含む。検出可能な部分は、多くの場合、試料中の結合した検出可能部分の量を定量するために用いうる、放射性シグナル、発色シグナル、または蛍光シグナル等の測定可能なシグナルを生成する。] [0046] 本明細書で使用されるところの、「発現する」、「発現している」および「発現」という用語は、例えば対応する遺伝子またはDNA配列の転写および翻訳に関わる細胞機能を活性化することによりタンパク質を産生することにより、遺伝子またはDNA配列中の情報が明らかになるのを可能にし、または引き起こすことをさす。DNA配列が、宿主細胞に、または宿主細胞により、発現されて、タンパク質等の「発現産物」が形成される。発現産物、例えば結果として生じたタンパク質自体も、宿主細胞により「発現され」または「産生される」ということができる。] [0047] フラグメント、変異体およびアナログ 本発明の方法は、試料中の組換えタンパク質、ならびに組換えタンパク質のフラグメント、変異体またはアナログを速やかに検出するために有用であり、さらに、in vivoでフラグメントまたは対立遺伝子変異体として存在しうる天然のタンパク質を検出するために有用であり得、グリコシル化の差を検出しうる。] [0048] ポリペプチドフラグメント、変異体またはアナログを調製する方法は、当技術分野において周知である。ポリペプチドのフラグメントは、酵素的切断(例えばトリプシン、キモトリプシン)を含む公知技術の方法を用い、特定のアミノ酸配列を有するポリペプチドフラグメントを生成するために組換え手段も用いて、調製される。フラグメントは、リガンド結合ドメイン、受容体結合ドメイン、二量体化または多量体化ドメイン、または当技術分野で公知の任意の他の同定可能ドメインを含むように生成されうる。] [0049] ポリペプチドアナログを作製する方法も、周知である。アナログは、アナログが由来する天然のポリペプチドと実質的に相同または実質的に同一であり得、本発明で予定されるアナログは、天然のポリペプチドの生物活性の少なくともいくつかを保持するものである。] [0050] 置換アナログは、典型的に、野生型の一つのアミノ酸を別のものとタンパク質内の一つ以上の部位で置換し、タンパク質分解的切断に対する安定性等のポリペプチドの一つ以上の特性を、他の機能または特性の喪失を伴わずに調節するように設計されうる。この種類の置換は、一般に保存的である。「保存的アミノ酸置換」とは、類似の化学的特性の側鎖を有するアミノ酸によるアミノ酸の置換を意味する。保存的置換を行うための類似のアミノ酸は、酸性側鎖(グルタミン酸、アスパラギン酸);塩基性側鎖(アルギニン、リシン、ヒスチジン);極性アミド側鎖(グルタミン、アスパラギン);疎水性、脂肪族側鎖(ロイシン、イソロイシン、バリン、アラニン、グリシン);芳香族側鎖(フェニルアラニン、トリプトファン、チロシン);低分子側鎖(グリシン、アラニン、セリン、スレオニン、メチオニン);または脂肪族ヒドロキシル側鎖(セリン、スレオニン)を有するものを含む。] [0051] ポリヌクレオチドアナログおよびフラグメントは、天然の分子と同じまたは類似の生物活性を持つ天然の分子の生物学的に活性のフラグメント、変異体、または変異体をコードするように、当業者により容易に生成されうる。ルーチン的に実施される方法には、PCR技術、タンパク質分子をコードするDNAの酵素消化、および異種ポリヌクレオチド配列に対する連結等が含まれる。例えば、PCRおよび当技術分野で周知の他の技術を用いた点変異誘発を利用して、タンパク質活性と関係する特定の活性においていずれのアミノ酸残基が重要であるかを、特異性をもって同定しうる。したがって、当業者は、コドンの変化およびミスセンス変異を生じる、DNA鎖中の一塩基の変化を生成することが可能である。] [0052] タンパク質またはポリペプチドが、ポリペプチドである第二薬剤を含む融合タンパク質であるアナログを作成するために修飾されうることが、さらに意図される。一実施形態においては、ポリペプチドである第二薬剤は、酵素、成長因子、サイトカイン、ケモカイン、細胞−表面受容体、細胞表面受容体の細胞外ドメイン、細胞接着分子、または上記のタンパク質または公知技術の任意の他のタイプのタンパク質のフラグメントまたは活性ドメインである。関連の実施形態においては、第二薬剤は、第VIII因子、第VII因子、第IX因子およびフォンビルブラント因子等の血液凝固因子である。意図される融合タンパク質は、当技術分野で周知の化学技術または組換え技術により作成される。] [0053] 意図されるタンパク質変異体は、ユビキチン結合、グリコシル化、治療または診断薬剤への接合、標識(例えば、放射性核種または様々な酵素による)、ペグ化(ポリエチレングリコールによる誘導体化)等の共有結合によるポリマー結合、非加水分解性結合の導入、およびヒトタンパク質では通常生じないオルニチン等のアミノ酸の化学合成による挿入または置換等の技術により化学的に修飾されたポリペプチドを含む。変異体は、本発明の非修飾分子の結合特性を保持する。] [0054] ポリペプチド、フラグメントまたはアナログのペグ化変異体の調製は一般に、(a)結合コンストラクトポリペプチドが一つ以上のPEG基に結合する条件下で、ポリペプチドをポリエチレングリコール(PEGの反応性エステルまたはアルデヒド誘導体等)と反応させるステップと、(b)反応生成物(単数または複数)を得るステップとを含む。一般に、アシル化反応のための最適な反応条件は、公知のパラメータおよび所望の結果に基づいて決定される。例えば、PEG:タンパク質の比が大きいほど、ポリ−ペグ化産物の割合は大きくなる。いくつかの実施形態においては、結合コンストラクトは、N−末端に単一のPEG部分を有する。ポリエチレングリコール(PEG)がタンパク質に結合されて、より長いin vivoの半減期を提供しうる。PEG基は、任意の都合のよい分子量であればよく、直鎖または分枝でありうる。PEGの平均分子量は、約2キロダルトン(「kDa」)〜約100kDaの範囲となり、より多くは約5kDa〜約50kDa、最も多くは約5kDa〜約10kDaの範囲となる。PEG基は一般に、血液凝固因子上の反応基(例えばアルデヒド、アミノまたはエステル基)に対する、PEG部分上の天然または人工の反応性部分(例えばアルデヒド、アミノ、チオール、またはエステル基)を通じたアシル化または還元的アルキル化を介して血液凝固因子に結合される。] [0055] 本発明の方法で有用な追加的なポリペプチド変異体には、ポリシアリル化(PSA)部分を含むポリペプチドが含まれる。ポリシアリル化ポリペプチドを調製する方法は、米国特許出願公開第20060160948号およびSaenko等,Haemophilia 12:42−51,2006に記載される。] [0056] グリコシル化 ヒトタンパク質におけるグリコシル化は、単糖および複合糖の組み合わせからなる。マンノース、グルコース、フコース、ガラクトース、N−アセチルガラクトサミン、N−アセチルグルコサミン、およびシアル酸/ノイラミン酸等の単糖が、約2〜最高12またはそれ以上の単糖の直鎖または分枝鎖に組み合わせられる(Brooks等,Expert Rev Proteomics 3:345−59,2006)。次の構造上の炭素のいずれかでのアルファまたはベータ結合、例えば第一糖の第一炭素と次の糖の第三炭素の間とのα1−3結合により、各単糖が別の糖部分に連結されうる。特異的グリコシルトランスフェラーゼにより糖部分の付加が行われ、糖−特異的グリコシダーゼタンパク質により糖類が除去される。] [0057] N−グリコシル化においては、9つのマンノース残基、2つのN−アセチルガラクトサミン残基および3つのグルコース残基を含む基本的糖部分(GalNac2Man9Glc3)が、タンパク質のアスパラギン残基に付加される。タンパク質に付加されるとオリゴ糖は切断されて、末端の3つのグルコース残基およびマンノース残基が除去される。それからタンパク質は、ゴルジ装置へ輸送され、さらなる翻訳後修飾が起こる。例えばさらに3つのマンノース部分が除去されて、5つのマンノースおよび2つのN−アセチルグルコサミンの核糖鎖(Man5GlcNac2)が残される。この部分は、さらに切断され、または追加的な残基が加えられうる。いくつかの高次のオリゴ糖は、3つのマンノースおよび2つのN−アセチルグルコサミン糖を有する核構造に基づく。高マンノースは、核構造に連結された5〜9のマンノース残基を含む。複合型オリゴ糖は、α1,3−およびα1,6結合マンノース残基と置換されたN−アセチルグルコサミン残基を含む。ハイブリッド型オリゴ糖は、α1,3−結合マンノース残基に置換されたN−アセチルグルコサミン残基を含む。ハイブリッドおよび複合型N−結合型オリゴ糖は、イーストおよび細菌等の単純生物によっては合成されない。] [0058] O−グリコシル化は、ゴルジ装置において起こる翻訳後イベントであり、典型的にN−アセチルガラクトサミンであるが、マンノースまたはフコースでもありうる単一の単糖の、セリンまたはスレオニン残基のOH基への付加により開始する。段階的様式でさらなる鎖延長が行われるが、N−結合型グリコシル化のように付加に必要とされる核構造はない(Brooks等,上記)。] [0059] 細菌は、ゴルジ装置他のオルガネラの欠如により、哺乳類細胞におけるプロセスとは全く異なる様式で糖残基をタンパク質に付加する。ほとんどの細菌糖タンパク質は、N−グリコシル化タンパク質にシアル酸部分を欠き、またはシアル酸が存在する場合には、典型的な糖タンパク質においてではなく、ヒト神経細胞タンパク質において産生されるものと類似のポリシアル酸鎖で残基が生じることが多い(Brooks等,上記)。α2,3シアル酸の付加を担う酵素α2,3シアリルトランスフェラーゼが、N.gonorrhoeaeにおいて単離されている。ヒトタンパク質のものにより類似したグリコシル化を有するタンパク質を産生する試みにおいて、細菌またはヒトグリコシルトランスフェラーゼを細菌細胞に導入するために、遺伝子操作が試みられている。O−結合型グリコシル化においては、細菌O−グリカンは高度にメチル化され、ヒトにおいて見られない糖ラムノースを含む。また、付加される第一単糖は、GalNacである必要はない。] [0060] イースト(例えばPichia pastoris,S Cerevisiae)は、ヒト細胞と類似のN−グリコシル化の第一段階を行い、9つのマンノース、3つのグルコース、2つのN−アセチルグルコサミン核オリゴ糖を生成し、これをタンパク質に付加する。それから9−マンノース核が、8つのマンノース、2つのN−アセチルグルコサミンだけの核に切断される。この8−マンノース構造は、ヒト細胞のように切断されないが、最大100のマンノース残基を含むようにさらにマンノシル化されうる(Brooks等,上記)。ヒトタンパク質における付加により類似した様式で糖残基を付加するグリコシルトランスフェラーゼ酵素を発現する、遺伝子操作Pichia pastoris細胞が開発されている(Brooks等,.上記,Gerngross等,Nat Biotechnol.22:1409−14,2004;Wildt等.,Nat Rev Microbiol 3:119−128,2005)。しかし、シアリルトランスフェラーゼ酵素の良好な導入は達成されておらず、イースト細胞において産生されるほとんどのタンパク質がシアリル残基を欠いたままである(Brooks等,上記)。イーストO−グリコシル化は、マンノース残基のセリンまたはスレオニン残基への付加により開始し、直鎖または分枝構造において最高5マンノース残基に延長されうる。マンノース−結合O−グリコシル化は、ヒトでは生じない。] [0061] 植物細胞のタンパク質グリコシル化は、ヒトにおけるものと大きく異なる。植物細胞におけるN−グリコシル化は、ヒト細胞におけるもののように開始し、核オリゴ糖GalNac2Man9Glc3が形成される。それから核コア構造が、5〜9のマンノース残基および2つのN−アセチルグルコサミン残基を有する部分(Man5−9GlcNac2)に切断され、ヒト細胞において発現されず、ヒトに対して免疫原性でありうる連結配列におけるフコースおよびキシロース(非ヒト糖)等の糖類を用いてさらに延長されうる。植物糖タンパク質は、シアリル化されないと一般に考えられるが、シアリル基を付加するために培養において誘導されうる(Saint−Jore−Dupas等,Trendsin Biotechnol 25:317−23,2007)。最近、シアリル化タンパク質を産生するために必要な機構を発現する遺伝子操作植物細胞を作製する試みがなされている(Paccalet等,Plant Biotechnol.J 5:16−25,207)。植物がシアル酸を発現するために、シアル酸シンセターゼ、グリコシルトランスフェラーゼおよび輸送体を含めて、このグリコシル化に関与するヒト遺伝子群全体が、植物細胞に形質導入されなければならず、シアリル化植物タンパク質の発現を困難にしている。植物O−結合型グリコシル化は、セリン、スレオニンまたはヒドロキシプロリン残基で付加されうる。植物におけるO−結合型グリカンには、ヒトには見られない糖ラムノース、アラビノースおよびグルクロン酸、ならびにGalNac等、より哺乳類タイプである構造が含まれる。] [0062] 昆虫細胞におけるグリコシル化は、植物細胞におけるものと同様に進行する。N−グリカン前駆体核が合成され、タンパク質に加えられ、トリマンノース核構造に切断される。しかし、さらなる修飾は、一般にマンノースまたはフコース残基の付加に制限される(Brooks等.上記,Altmann等,Glycoconjugate J 16:109−123,1999)。昆虫細胞は、非シアリル化タンパク質を特徴的に産生するが、一定の培養条件において、発達の一定の段階の間にシアリル酸を産生するように誘導されうる(Brooks等,上記;Tomiya等,Glycoconj J.21:343−360,2004)。ヒトシアリルトランスフェラーゼ遺伝子を発現させるために昆虫細胞が操作されており、シアリル化タンパク質の生成に中程度に成功している(Aumiller等,Glycobiology 13:497−507,2003)。しかし、昆虫細胞は、タンパク質に付加される任意のシアル酸部分を切断しうるシアリダーゼ酵素を分泌する。O−結合型グリコシル化は、ヒトのものと類似である。] [0063] 治療タンパク質を大量に産生するための最も一般的な細胞系統であるベビーハムスター腎臓(BHK)およびチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞等、非ヒト哺乳類細胞におけるグリコシル化は、ヒトタンパク質と類似するが必ずしも同一でないグリコシル化部分を伴う、タンパク質を産生することが多い。例えば、CHO細胞は、異なるシアル酸様糖部分を発現し、したがって、ヒト細胞において産生されるようにシアル酸を産生しない(Brooks等,Ext Rev Proteomics 3:345−59,2006);Chenu等,Biochem Biophys Acta 1622:133−44,2003)。さらに、CHO細胞は、ヒト細胞においては発現されないα2,3構造においてシアル酸様糖を構築する。ヒトα2,6シアリルトランスフェラーゼを発現するように操作された改変CHO細胞は、ヒト型α2,6シアル酸およびハムスター−由来α2,3シアル酸の両方を発現するタンパク質を良好に産生する(Bragonzi等,Biochem Biophys Acta 1474:273−82,2000)。昆虫におけるO−グリコシル化については、ほとんど知られていない。昆虫は、スレオニン残基をO−グリコシル化すると考えられており、GalNac、および二糖のGalNacとガラクトース等のような哺乳類様糖類を含みうる。] [0064] レクチンタンパク質 糖部分は、特定の糖部分に高度に特異的である炭水化物−結合タンパク質または糖タンパク質であるレクチンタンパク質により特異的に結合される。レクチンタンパク質は、最初に植物種から単離された。例えば、レクチンSambucus nigra凝集素(SNA)はニワトコの木の木から単離され、α2,6シアル酸部分を特異的に結合する(Brinkman−Van der Linden等,Analytical Biochemistry 303:98−104,2002)。レクチンタンパク質が、ほぼすべての種に見られることも現在知られている。] [0065] レクチンの対応する炭水化物への結合は、Ca2+−依存的またはCa2+−非依存的でありうる。米国特許第5,225,542号を参照。炭水化物のレクチン認識の特異性は、高度に特異的であり、したがって抗体の抗原特異性または酵素の基質特異性と同等である。例えば、いくつかのCa2+−非依存レクチンが、ウシの膵臓から単離されており、特異的にβ−ガラクトシドラクトースおよびアシアロフェチュインおよびα−ガラクトシドメリビオース、およびCa2+−依存フスコース(fuscose)に対しても結合レクチンが同定されている。] [0066] レクチンMaackia amurensis凝集素(MAA、MAL)は、α2,3シアル酸を結合し、Sambucus nigra凝集素(SNA)は、α2,6シアル酸を結合し、Aleuria aurantiaレクチン(AAL)(KobataおよびYamashita,1993)およびLens culinaris(LcH)(Yamashita等,1993)は、フコース残基を結合する。いくつかの植物レクチンが、血液型特異的炭水化物であり、血液型タイピングにおいて使われる、N−アセチル−β−D−ガラクトサミンに特異的である。C−型動物レクチンは、N−アセチルガラクトサミンを結合する。リムリンおよびLimax flavus凝集素(LFA)は、O−鎖糖タンパク質と強く相互作用する(Fischer等,Glycoconjugate J.12:707−13,2004)。さらに、天然のアナログの作用をより大きな特異性を伴いつつ模倣するために、レクチンアナログが開発されている(Ferrand等,Science 318:619−622,2007)。] [0067] 下表*は本発明の方法で有用な公知のレクチンおよびその結合特異性の詳細を示す。] [0068] ] [0069] ] [0070] *表の出典は、Gabius,H.−J.;Gabius,S.(編):Glycosciences−Status and Perspectives.Weinheim:Chapman & Hall,1997;Goldstein,等,Sharon,N.;Goldstein,I.J.(編)The Lectins−Properties,Functions and Applications in Biology and Medicine.Orlando:Academic Press,1986,S.33−243;Debray等,Eur.J.Biochem.,117,41−55,1981を引用するGalab Technologies GmbH,Germanyである。] [0071] 上記のレクチンが、タンパク質の発現源に依存しうる二つの異なるタンパク質のグリコシル化パターンを区別するために、本発明の方法において使用されうる。例えば、以下の実施例において例示されるSNAタンパク質は、α2,6シアル酸残基を発現するタンパク質を特異的に結合するのに有用であり、MAAタンパク質はα2,3シアル酸残基を特異的に結合する。] [0072] 組換えタンパク質 組換えタンパク質を作製する方法は、従来技術において周知である。組換えタンパク質をコードするDNAまたはRNAを発現する、哺乳類細胞を含む細胞を産生する方法は、米国特許第6,048,729号、第5,994,129号、および第6,063,630号に記載される。これらの出願の教示のそれぞれが、参照により全体として特に本明細書に組み込まれる。] [0073] ポリペプチドまたはそのフラグメント、変異体またはアナログを発現するために用いられる核酸コンストラクトは、トランスフェクションされた哺乳類細胞において染色体外的に(エピソーム的に)発現されるもの、または、相同的組み換えにより受容細胞のゲノムにランダムに、または予め選択された標的部位で組み込まれるものでありうる。染色体外的に発現されるコンストラクトには、ポリペプチドをコードする配列に加えて、細胞内のタンパク質の発現のため、および任意にコンストラクトの複製のために十分な配列を含む。これには、プロモータ、ポリペプチドをコードするDNA配列、およびポリアデニル化部位が典型的に含まれる。タンパク質をコードするDNAはその発現がプロモータの制御下にあるような様式で、コンストラクト内に配置される。任意に、コンストラクトは、以下の一つ以上等の、追加的な構成成分を含みうる:スプライス部位、エンハンサ配列、適切なプロモータの制御下の選択可能マーカー遺伝子、および適切なプロモータの制御下の増幅可能マーカー遺伝子。] [0074] DNAコンストラクトが細胞のゲノムに組み込まれる実施形態においては、ポリペプチドをコードする核酸配列だけが含まれれば足りる。任意に、プロモータおよびエンハンサ配列、ポリアデニル化部位(単数または複数)、スプライス部位(単数または複数)、選択可能マーカー(単数または複数)をコードする核酸配列、増幅可能なマーカーをコードする核酸配列、および/またはDNA組み込みをゲノム中の選択された部位に標的化するための、受容細胞におけるゲノムDNAに相同のDNA(ターゲティングDNAまたはDNA配列)が含まれうる。] [0075] 組換えタンパク質を産生するために用いられる宿主細胞は、細菌、イースト、昆虫、非哺乳類脊椎動物、または哺乳類細胞であり;哺乳類細胞には、ハムスター、サル、チンパンジ、イヌ、ネコ、ウシ、ブタ、マウス、ラット、ウサギ、ヒツジおよびヒト細胞が含まれるがこれに限られない。宿主細胞は、不死化細胞(細胞系統)または非不死化(一次または二次)細胞であり得、繊維芽細胞、ケラチノサイト、上皮細胞(例えば乳腺上皮細胞、腸管上皮細胞)、卵巣細胞(例えばチャイニーズハムスター卵巣すなわちCHO細胞)、内皮細胞、グリア細胞、神経細胞、血液の固形成分(例えばリンパ球、骨髄細胞)、筋細胞、肝細胞およびこれらの体性細胞型の前駆体等の多様な細胞型のいずれかでありうる。] [0076] 一般に使用される宿主細胞には、グラム陰性またはグラム陽性細菌、すなわちE.coli、Bacillus、Streptomyces、Saccharomyces、Salmonellaなどの任意の菌種等の原核細胞;CHO(チャイニーズハムスター卵巣)細胞等の真核細胞;ベビーハムスター腎臓(BHK)細胞;ヒト腎臓293細胞;COS−7細胞;D.Mel−2、Sf4、Sf5、Sf9、およびSf21およびHigh5等の昆虫細胞;植物細胞およびSaccharomycesおよびPichia等の様々なイースト細胞が含まれる。] [0077] ポリペプチドをコードするDNAまたはRNAを含む宿主細胞は、細胞の増殖およびDNAまたはRNAの発現に適切な条件下で培養される。ポリペプチドを発現する細胞は、公知の方法を用いて同定でき、組換えタンパク質が、ポリペプチド産生の増幅を伴って、または伴わずに、公知の方法を用いて単離および精製される。同定は、例えばタンパク質をコードするDNAまたはRNAの存在を表す表現型を発現する遺伝子操作された哺乳類細胞をスクリーニングすることにより、例えばPCRスクリーニング、サザンブロット分析によるスクリーニング、またはタンパク質の発現のスクリーニングなどにより、行われうる。組み込まれたタンパク質コードするDNAを有する細胞の選択は、選択可能なマーカーをDNAコンストラクトに含ませ、選択可能なマーカー遺伝子を含むトランスフェクションまたは感染細胞を、選択可能マーカー遺伝子を発現する細胞の生存だけに適切な条件下で培養することにより達成されうる。導入されたDNAコンストラクトのさらなる増幅は、遺伝子操作された細胞を増幅に適切な条件下で培養する(例えば、増幅可能マーカー遺伝子の複数の複製を含む細胞だけが生存できる濃度の薬物の存在下で、増幅可能マーカー遺伝子を含む遺伝子操作された細胞を培養する)ことにより行われうる。] [0078] 治療タンパク質でありうる組換えタンパク質には、サイトカイン、成長因子、血液凝固因子、酵素、ケモカイン、可溶性細胞表面受容体、細胞接着分子、抗体、ホルモン、細胞骨格タンパク質、基質タンパク質、シャペロンタンパク質、構造タンパク質、代謝タンパク質、および当業者に知られる他の治療タンパク質が含まれるがこれに限られない。治療剤として使用される/されうる例示的な組み換えタンパク質には、第VIII因子、第VII因子、第IX因子およびフォンビルブラント因子、エリスロポイエチン、インターフェロン、インシュリン、CTLA4−Ig、アルファ−グルコセレブロシダーゼ、アルファ−グルコシダーゼ、卵胞刺激ホルモン、抗−CD20抗体、抗−HER2抗体、抗−CD52抗体、TNF受容体、およびその他当技術分野で公知のものが含まれるがこれに限られない。例えばPhysicians Desk Reference,第62版,2008,Thomson Healthcare,Montvale,NJを参照。] [0079] 試料中のタンパク質を検出する方法 治療タンパク質は、内因的に産生される天然のタンパク質との類似性により、血清試料中に検出するのが困難であることが多い。しかし、治療タンパク質がより高い溶解性または安定性、酵素消化に対する抵抗性、生物学的半減期の改善、および当業者に公知の他の特徴等、所望の特性を呈するかを評価するために、投与された治療ポリペプチド、そのフラグメント、変異体またはアナログの量を決定することが、多くの場合に有益である。方法は、知的財産権により保護されうる認可された治療タンパク質の使用の検出も可能にする。] [0080] 本発明は、試料中の血漿由来の天然のタンパク質を組換えタンパク質と区別する方法を提供し、これにより試料中の各タイプのタンパク質の定量を可能にする。時間に対して試料中の組換えタンパク質の量を同定する能力は、半減期、吸収、安定性等に基づく最適な治療の決定を助ける。検出アッセイは、酵素結合免疫吸着法(ELISA)、ラジオイムノアッセイ(RIA)、シンチレーション近接アッセイ(SPA)、表面プラズマ共鳴(SPR)、または公知技術の他の結合アッセイでありうる。] [0081] 本明細書に提示される検出方法は、上記のように、血漿由来タンパク質と多くの組み換え的に産生されたタンパク質との間のグリコシル化パターンの差を利用する。] [0082] 試料中の血漿由来タンパク質を検出するために、血漿由来タンパク質上の炭化水素部分に特異的な本明細書に記載のレクチンタンパク質を含む組成物と試料が接触させられ、レクチンと結合した血漿由来タンパク質の量が測定される。一態様では、接触ステップは、リン酸緩衝食塩水(PBS)、マグネシウム/カルシウムフリーPBS、または当技術分野で周知の他の適切なバッファー等の水性バッファー等の液体環境で行われる。例えば、Current Protocols in Protein Science,Coligan等,編,1998,John Wiley and Sons,Hoboken,NJを参照。本発明の方法における接触は、結合が平衡に達するに十分な期間行われ、典型的には15分〜一晩の範囲の時間行われることが意図される。例えば、試料は、結合剤またはレクチンタンパク質と、15分、30分、45分、1時間、2時間、3時間、4時間、6時間、8時間、12時間、14時間、16時間、18時間、20時間、24時間、または結合剤またはレクチンの血漿由来タンパク質に対する十分な結合に適切な時間、接触させられる。] [0083] 方法は、少なくとも一つ以上の洗浄ステップを任意に含み、タンパク質結合を測定する前に、非結合ポリペプチドにより生じるバックグラウンド測定を減らすために、結合したレクチン:タンパク質組成物が洗浄される。ポリペプチド組成物のインキュベーション後、およびレクチン:タンパク質結合の検出前のレクチンの洗浄は、適切なバッファーと界面活性剤中において行われる。適切な界面活性剤には、アルキルジメチルアミンオキシド、アルキルグルコシド、アルキルマルトシド、アルキルスルフェート(ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)等)、NP−40、アルキルチオグルコシド、ベタイン、胆汁酸、CHAPシリーズ、ジギトニン、グルカミド、レシチン/リゾレシチン、TRITON−X、TWEEN(登録商標)20およびTWEEN(登録商標)80等のポリソルベート、BRIJ(登録商標)、GENAPOL(登録商標)、およびTHESIT(登録商標)を含む非イオン性ポリオキシエチレン−ベース界面活性剤、第四アンモニウム化合物などが含まれるがこれに限られない。Current Protocols in Protein Science,Appendix 1B,Suppl.11,1998,John Wiley and Sons,Hoboken,NJも参照。適切な界面活性剤は、ルーチン試験を用いて決定されうる(Neugebauer,J.,A Guide to the Properties and Use of Detergents in Biology and Biochemistry,Calbiochem−Novabiochem Corp.,La Jolla,Calif.,1988参照)。] [0084] 上述のように、レクチンタンパク質は、検出可能な部分または検出可能な標識に連結されうる。検出可能な部分または標識とは、分光学的、光化学的、生化学的、免疫化学的、または化学的手段により検出可能な組成物をさす。検出可能な部分は多くの場合、試料中の結合した検出可能部分の量を定量するために用いうる、放射性シグナル、発色シグナル、または蛍光シグナル等の測定可能シグナルを生成する。検出可能な部分は、例えば、放射性ヌクレオチド、またはストレプトアビジンにより認識されるビオチン化ヌクレオチドの取り込みなど、共有結合的に、またはイオン結合、ファンデルワールス結合または水素結合により、タンパク質に取り込まれ、または結合されうる。検出可能な部分は、直接または間接的に検出可能でありうる。間接的検出は、検出可能な部分に対する第二の直接または間接的に検出可能な部分の結合を伴いうる。例えば、検出可能な部分は、ストレプトアビジンの結合パートナーであるビオチン等、結合パートナーのリガンドでありうる。結合パートナーはそれ自体が直接検出可能であり得、例えば、抗体が蛍光分子により標識されうる。シグナルの定量化方法の選択は、例えば、シンチレーション計数、デンシトメトリ、またはフローサイトメトリにより達成される。] [0085] 本発明のアッセイ法における使用に適する標識の例には、放射性標識、フルオロフォア、高電子密度試薬、酵素(例えば、ELISAにおいて一般に使用されるもの)、ビオチン、ジゴキシゲニン、または、例えばハプテンまたはペプチドに放射標識を取り込むことによって検出可能にできる、またはハプテンまたはペプチドに特異的に反応する抗体を検出するために用いられる、ハプテンならびにタンパク質が含まれる。抗血清またはモノクローナル抗体が利用可能であるタンパク質、または標的に相補的な配列を伴う核酸分子、ナノタグ、分子量ビーズ、磁性薬剤、蛍光染料を含むナノビーズまたはマイクロビーズ、量子ドット、量子ビーズ、蛍光タンパク質、蛍光標識を伴うデンドリマー、マイクロトランスポンダ、電子供与体分子または分子構造、あるいは光反射性粒子も予定される。] [0086] 本発明の用途に予定される追加的な標識には、蛍光染料(例えばフルオレセインイソチオシアネート、テキサスレッド、ローダミンなど)、放射標識(例えば3H、125I、35S、14C、または32P)、酵素(例えばワサビペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼおよびその他ELISAにおいて一般に使用されるもの)、およびコロイド金、着色ガラスまたはプラスチックビーズ(例えばポリスチレン、ポリプロピレン、ラテックス等)等の比色標識、および発光または化学発光標識(例えばEuropium(Eu)、MSD Sulfo−Tag)が含まれるがこれに限られない。] [0087] 標識は、公知技術の方法にしたがって、アッセイの所望の成分に直接または間接的に連結されうる。特定の実施態様においては、本発明による活性薬剤の接合のためにイソシアネートまたはN−ヒドロキシスクシンイミドエステル試薬を用いて、標識が成分に共有結合される。本発明の一態様においては、標識をバイオポリマーに接合して、活性薬剤の結合を伴わない標識バイオポリマー接合体を形成するために、二機能性イソシアネート試薬が用いられる。標識バイオポリマー接合体は、本発明による標識接合体の合成における中間体として用いられてよく、または、バイオポリマー接合体を検出するために用いられてもよい。上記のように、多様な標識が使用でき、標識の選択は、求められる感度、アッセイの所望の成分との接合の容易性、安定性要件、利用可能な機器、および処理設備による。非放射性標識は、間接的手段により付着されることが多い。一般に、リガンド分子(例えばビオチン)が分子に共有結合される。そしてリガンドが、本来的に検出可能であるか、または検出可能な酵素、蛍光化合物または化学発光化合物等のシグナル系に共有結合する、別の分子(例えばストレプトアビジン)分子に結合する。] [0088] 本発明の方法において有用な化合物は、例えば酵素またはフルオロフォアとの接合により、シグナル生成化合物に直接接合されてもよい。標識としての使用に適切な酵素には、ヒドロラーゼ、特にホスファターゼ、エステラーゼおよびグリコシダーゼ、またはオキシドターゼ(oxidotases)、特にペルオキシダーゼが含まれるがこれに限られない。標識としての使用に適する蛍光化合物には、上に列挙されるもの、ならびにフルオレセイン誘導体、ローダミンおよびその誘導体、ダンシル、ウンベリフェロン、エオシン、TRITC−アミン、キニーネ、フルオレセインW、アクリジンイエロー、リサミンローダミン、Bスルホニルクロリドエリスロセイン(erythroscein)、ルテニウム(トリス、ビピリジニウム)、ユウロピウム、テキサスレッド、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド、フラビンアデニンジヌクレオチド等が含まれるがこれに限られない。標識としての使用に適切な化学発光化合物には、MSD Sulfa−TAG、Europium(Eu)、Samarium(Sm)、ルシフェリンおよび2,3−ジヒドロフタルアジネジオン、例えばルミノールが含まれるがこれに限られない。本発明の方法において使用できる様々な標識またはシグナル生成系の概観については、米国特許第4,391,904号を参照。] [0089] 標識を検出するための手段は当業者に周知であり、検出される標識のタイプにより決定される。したがって、例えば、標識が放射性である場合には、検出のための手段には、シンチレーションカウンタ(例えばラジオイムノアッセイ、シンチレーション近接アッセイ)(Pitas等,Drug Metab Dispos.34:906−12,2006)またはオートラジオグラフィのような写真フィルムが含まれる。標識が蛍光標識である場合には、適切な波長の光で蛍光色素を励起し、生じた蛍光を検出することにより検出されうる(例えばELISA、フローサイトメトリ、または公知技術の他の方法)。蛍光は、電荷結合素子(CCD)または光電子増倍管等の電子的検出器を用いて、視覚的に検出されうる。同様に、酵素標識は、酵素に適切な基質を提供し、生じた反応生成物を検出することにより検出されうる。比色または化学発光標識は、単に標識に伴う色を観察することにより検出されうる。本発明の方法の使用に適する他の標識および検出系は、当業者に直ちに明らかとなる。このような標識モジュレータおよびリガンドが、疾患または健康状態の診断において使用されうる。] [0090] 別の実施形態においては、血漿由来タンパク質を含む試料がまず、目的のタンパク質を結合する結合剤(レクチンタンパク質ではない)と接触させられる。結合剤は、抗体、可溶性受容体、リガンド、補因子、または特異性をもって血漿由来タンパク質または組換えタンパク質を結合する他のタンパク質でありうる。「特異性をもって」とは、結合剤が特定性もってタンパク質を結合しうるが、標的分子または部分を排他的に結合しないことを意味する。「特異的に結合する」とは、特定の標的タンパク質または他の部分(例えば炭水化物)を認識し、優先的に結合する結合剤の能力をさす。] [0091] 方法は、タンパク質を捕捉または結合するために使用されるタンパク質結合剤から任意の不要な糖部分を除去するために、結合剤が試料との接触前に遮断剤と接触させられる、遮断のステップも任意に含む。例示的な遮断剤には、血清アルブミン、ゼラチン、特定の糖残基を切断するグリコシダーゼ溶液、例えば炭水化物を修飾するアセチル化剤またはメチル化剤等の炭水化物修飾剤、過ヨウ素酸塩溶液等の炭水化物酸化溶液、および当技術分野で公知の他の遮断剤が含まれるがこれに限られない。] [0092] 一実施形態においては、本発明の方法において有用な標識された組成物または結合剤が、フィルタ、プレートまたは膜を含むがこれに限られない固体支持体に連結される。標識化合物および結合剤が標識され、溶液中で相互作用しうることが、さらに予定される。例えば、結合が生じるときに分子が近くあるように、捕捉抗体が蛍光共鳴エネルギー転移(FRET)ドナー分子で標識され、レクチンタンパク質等の第二結合剤がFRETアクセプター分子で標識されうる。あるいは、レクチンタンパク質がFRETドナーで標識され、タンパク質分子がFRETアクセプターで標識されうる。別の可能性は、標的と抗体がハイブリダイズするときに抗体または標的上にともに存在するクエンチング分子および蛍光分子を分離することである。分子は、関連の試薬と相互作用した場合に標識が発光するために十分に近接しているにとどまる。これにより、分子が試薬と相互作用した時だけ発光するシステムが産生される(直接モニタリング)。分子の標識のものを除く全ての波長を遮断するために、狭帯域バンドパスフィルタが使用されうる。FRET分子対は、当技術分野において市販されており(例えばInvitrogenから)、製造業者のプロトコルに従って使用されうる。FRET発光は、光学映像技術、例えばCCDカメラを用いて検出される。] [0093] レクチン−血漿由来タンパク質相互作用を検出する別の方法は、電子供与体により標識することである。この供与体標識は、試薬が結合される電気的接触に電子を与える。例えば、において有用な酵素および電気イムノアッセイのための方法を記載するGhindilis,A.(Biochem Soc Trans.28:84−9,2000)およびDai等(Cancer Detect Prev.29:233−40,2005)を参照。それから電子接触が、A〜D(アナログ−デジタル)コンバータにより読み取られ、定量される。電子数が多いほど、より多くの相互作用があったということである。] [0094] 単一分子の検出が可能な標識の一実施形態は、参照により本明細書に組み込まれる、Schultz等,Proc.Nat’l Acad.Sci.,97:996−1001(2000)に記載される、光学リポータとしてのプラズモン共鳴粒子(PRP)の使用である。PRPは、典型的に直径40〜100nmの金属のナノ粒子であり、金属中の伝導電子の集合的共鳴(すなわち、表面プラズモン共鳴)により、著しい効率で光を弾力的に散乱させる。ナノ粒子に伴うプラズモン共鳴のマグニチュード、ピーク波長、およびスペクトル帯幅は、粒子の大きさ、形、および材料組成、ならびに局所環境に依存する。調製の間にこれらのパラメータに影響を与えることにより、スペクトルの可視域の任意の場所に散乱ピークを有するPRPが形成されうる。球状PRPでは、ピーク散乱波長および散乱効率の両方が、半径の増大とともに増加し、異なる色の標識を産生する手段を提供する。例えば、銀粒子の集団は、調製の間に粒子の最終半径を調節することにより、ピーク散乱波長が標的波長の数ナノメートル以内であるように、再現的に調製されうる。PRPは明るいがナノサイズであるため、単一分子検出のための指標として用いられる。すなわち、視野中の結合PRPの存在が、単一結合イベントを示しうる。] [0095] レクチン:血漿由来タンパク質複合体も、ナノ粒子派生技術を用いて検出される。例えば、金ナノ粒子クエンチングを記載するAo等(Anal Chem.78:1104−6,2006)、抗体検出におけるSiO(2)/Auナノ粒子表面を記載するChen等,(Biomaterials 27:2313−21,2006)、および、固形基質−室温リン光イムノアッセイ(SS−RTP−IA)において使用するためのジブロモフルオレセインを含む二酸化ケイ素ナノ粒子を記載するLieu等(J Immunol Methods.307:34−40,2005)を参照。] [0096] 本発明の方法では、結合剤または血漿由来タンパク質が、フィルタ、PVC膜、PDVF膜、タンパク質を結合するPVCプレートおよび他のプレート、マイクロキャリア、マクロ固相ビーズ、例えばポリスチレンで作られた磁気ビーズ、二金属銀−金ナノ粒子(Yan Cui等,J.Phys.Chem.B,110:4002−06,2006)等のナノ粒子、ポリアミド膜(PAM)シート(Sun等,Analytical Letters 34:1627−37,2001)およびポリシロキサン/ポリビニルアルコールビーズ(Coelho等,Biotechnology Letters 24:1705−1708,2002)を含むがこれに限られない様々な固体支持体に結合されうる。] [0097] 例えば、複数の蛍光分子充填物、異なる材料、表面組織、表面パターン等を伴うミクロスフィアが、識別タグとして利用されうる。捕捉抗体またはリソソーム酵素をビーズに共有結合させ、反対の結合パートナーに対して反応させて、血清中のリソソーム−酵素特異的抗体の量がアッセイされることが予定される。例えば、Current Protocols in Immunology,Unit 6.11)を参照。蛍光材料が充填されたミクロスフィアは現在、Molecular Probes,Inc.および他の会社から利用可能である。直径20nmポリスチレンビーズ大のミクロスフィアが、現在利用可能である。] [0098] 血漿由来タンパク質または結合剤は、例えば担体の製造業者によって説明される当技術分野の標準的なプロトコルを用いて、または当技術分野で公知の標準的な化学架橋技術を用いて、固体支持体に付着される。例えば、Pierce Biotechnology,Inc.(Rockford,IL)の架橋キットを参照。] [0099] キット キットも、本発明の範囲内に予定される。典型的なキットは、検出可能な標識に任意に連結された、血液凝固因子等の血漿由来タンパク質に特異的に結合するレクチンタンパク質と、既知量のタンパク質を含むタンパク質標準を含みうる。一実施形態においては、キットは、血漿由来タンパク質を特異的に結合する結合剤をさらに含み、結合剤は、血漿由来タンパク質を特異的に結合する抗体、可溶性受容体、リガンド、補助因子(例えば第二血液凝固因子またはシャペロンタンパク質)または別の薬剤である。キットは、血漿由来タンパク質またはレクチンタンパク質に結合する検出可能な標識に連結された第二結合剤等のイムノアッセイを行うための試薬を任意に含みうる。標識が酵素である場合には、キットは、酵素が検出可能なシグナルを放出する基質も含みうる。キットが、レクチン組成物の非特異的結合を防止するための遮断剤を含むことも、さらに予定される。] [0100] 本発明の追加的な態様および詳細は、制限ではなく例示を目的とした以下の実施例から明らかとなる。] [0101] (実施例1) 血漿VWFおよび組換えCHO細胞由来VWF(rVWF)のSambucus nigra凝集素(SNA)結合 ヒトタンパク質は、他の生物において産生されるタンパク質と比較して固有のグリコシル化パターンを発現し、これがタンパク質機能においてグリコシル化が重要である場合に組換えタンパク質を産生する上で困難をもたらす。組換えヒトタンパク質を産生するために最も一般的な細胞系統の一つであるチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞は、複合糖タンパク質へのα2,6−シアル酸の付加をもたらす酵素α2,6シアリルトランスフェラーゼを欠く。タンパク質活性への妨げに関しては、この差による影響はわずかでありうるが、このグリコシル化における差を用いて、組み換え的に産生されたタンパク質、あるいは自然に産生、分泌されたヒトタンパク質を区別できる。異なるグリコシル化パターンを区別するレクチンタンパク質を結合アッセイにおいて用いて、生体試料中の組換えまたは天然のタンパク質のレベルを決定できる。例えば、Sambucus nigra凝集素(SNA)は、α2,6結合ノイラミン酸(シアル酸)を結合するが、α2,3ノイラミン酸を結合しない。] [0102] SNA結合により天然のヒトタンパク質をCHO細胞において組み換え的に産生されたタンパク質から区別できるかを決定するために、血漿由来vWF(pVWF)および組み換え的に産生されたvWF(rVWF)を、SNA結合アッセイにおいて用いた。] [0103] 酵素結合抗体免疫吸着アッセイ(ELISA)は、フォンビルブラント因子抗原(vWF:Ag)を検出する一つの方法であり、第VIII因子と複合したvWFを通常構成するvWFの量を、vWF機能から独立して測定する。しかし、このアッセイは血漿由来または組換えタンパク質を区別できない。したがって、このアッセイの改変形を用いて、グリコシル化vWFを検出する。] [0104] 簡潔にいうと、グリコシル化検出アッセイでは一般に、ポリクローナルまたはモノクローナル抗−ヒトVWF抗体調製物が、ややアルカリ性の条件でポリスチレンマイクロプレートに結合される。不活性の非グリコシル化タンパク質溶液によるブロッキングの後、過ヨウ素酸酸化を伴う試料のインキュベーションにより、抗体タンパク質上のシアル酸残基を除去することにより、SNAを結合するコーティング抗体の能力が減じられる。それからヒト血漿またはrVWF調製物の数倍希釈物をウェルにロードする。未結合の試料成分を除去する洗浄ステップの後、抗体−結合VWF/rVWFを、ビオチン化SNAと反応させる。それから、ストレプトアビジン−ペルオキシダーゼ調製物と反応させて、適切な基質によりペルオキシダーゼ活性を測定することにより、結合したレクチン(SNA)を検出する。] [0105] 以下の実験条件を用いて、別々のアッセイにおいて血漿由来vWFまたはrVWFを測定した:100μLコーティング溶液(コーティングバッファー0.1M Na2CO3、0.1M NaHCO3、pH9.5において1/500に希釈された抗−ヒトVWF、(Dako,Denmark);あるいは適切な希釈の任意のモノクローナル抗体が使用されてもよい)を、4℃で16時間、または37℃で1時間、MAXISORPTMF96(NUNC,Germany)マイクロプレートのウェルにおいてインキュベートした。洗浄バッファー(0.8%NaCl、0.02%KCl、0.02%KH2PO4、0.126%Na2HPO4・2H2O、0.05%Tween20[EIA−グレード、Bio−Rad,Hercules,CA]、pH7.0〜7.4)中で洗浄後、希釈バッファー(洗浄バッファー中0.1%ゼラチン[Bio−Rad,EIA−グレード]または0.1%ウシ血清アルブミン[SIGMA,EIA−グレード,St.Louis,MO]、2mMベンズアミジンヒドロクロリド)でのインキュベーションにより、200μL/ウェルを30分間37℃で用いて、ウェルをブロックした。洗浄後、200μL/ウェルの過ヨウ素酸塩溶液(50mM酢酸ナトリウム中10mM過ヨウ素酸ソーダ、pH5.5)とウェルを30分間室温(RT)でインキュベートすることにより過ヨウ素酸酸化を行った。それから洗浄したプレートを、200μl/ウェルのエタノールアミン溶液(水中1%エタノールアミン)と、5分間RTでインキュベートし、再び洗浄した。] [0106] 希釈バッファーを用いて試料希釈物を調製した。ヒト血漿プールで、2.88〜0.18mU VWF:Ag/mLの範囲のVWF:Ag濃度に対応する1/400、1/800、1/1600、1/3200および1/6400希釈を含む階段希釈系列を調製した。rVWFを含む試料では、rVWF調製物をより高い濃度(311〜19mU/mL)で用いた。100μL/ウェルを、ウェルに二組でロードし、60分間RTでインキュベートした。それからプレートを洗浄し、100μL/ウェルのビオチン化SNA(Vector Laboratories,Burlingame,CA)を2μg/mLの濃度で加えた。プレートを60分間RTでインキュベートし、洗浄し、100μl/ウェルのストレプトアビジン−ペルオキシダーゼ(Dako,1/4000希釈)を加え、30分間RTでインキュベートした。洗浄ステップによりインキュベーションを終了させた。結合したペルオキシダーゼを、ペルオキシダーゼ基質SUREBLUETM(KPL,Gaithersburg,MD)による発色反応により検出した。100μL/ウェルの試料を、10〜15分間RTでインキュベートした。100μL/ウェルの1.5M H2SO4を加えて反応を止めた。その後、ELISAリーダーにより、参照波長を620nmにセットして450nmでプレートを測定した。さらなるデータ評価のために、ブランク補正した測定された光学濃度の平均値および血漿プール希釈物のVWF:Ag濃度を用いて線形回帰分析を行った。得られた検量線を用いて、100%に設定した血漿プールにつき得られたものに対して未知物のSNA結合を計算する。] [0107] 血漿VWFの分析の結果、VWF:Ag濃度と測定されたSNA−結合の間に明らかな用量依存的関係がみられた。この関係は0.2〜2.9mU VWF:Ag/mlの規定範囲内で高度に線形(R2=0.9996)であり、線形の検量線が構築できた。血漿VWFと対照的に、CHO細胞−由来rVWFは、100倍高い濃度を用いてもSNAに対する結合が見られなかった。したがって、SNAとの反応性の差により調製物を区別できる。モノクローナル抗−ヒトVWFを、ヒトVWFのA1ドメインにおける規定の結合エピトープとともに用いて、類似の結果が得られた。SNAに対する反応性におけるこれらの差は、CHO細胞−由来rVWFが、SNAに対する結合に特に必要とされるグリカン構造であるα2,6−結合ノイラミン酸を含まないという事実を反映する。] [0108] (実施例2) 血漿第IX因子(pFIX)および組換えCHO−細胞由来第IX因子(rFIX)のSNA結合 血漿由来VWF:AgのSNAとの反応性が血漿VWFに固有であるかを決定するために、第二CHO−由来血液凝固因子である第IX因子(FIX)を、SNA結合アッセイにおいて分析した。] [0109] ポリクローナル性抗−ヒトFIX抗体調製物を、上記のようにポリスチレンマイクロプレートに結合させた。ヒト血漿プールでは、3.09〜0.19mU FIX:Ag/mLの範囲のFIX:Ag濃度に対応する1/320、1/640、1/1280、1/2560および1/5120希釈を用いて、希釈バッファーにおいて幾何学的希釈系列を調製した。rFIX調製物は、より高い濃度(78〜4.9mU/mL)で調査した。100μL/ウェルを二組でウェルにロードし、60分間RTでインキュベートし、先に記載のように展開した。] [0110] 血漿VWFタンパク質での結果と同様に、血漿FIX:Ag濃度と測定されたSNA結合との間に明らかな用量依存的関係があった。この関係は0.2〜3.1mU FIX:Ag/mlの規定範囲内で線形(R2=0.9963)であり、検量線を構築できた。血漿FIXと対照的に、CHO細胞−由来rFIXは、10倍高い濃度で調べてもSNAに対する結合が見られなかった。したがって、SNAとの反応性の差により、両調製物を区別できる。] [0111] (実施例3) ノイラミニダーゼ処置後の血漿VWFおよびCHO細胞−由来rVWFのSNA結合の測定 SNAに対する結合がSNAに特異的であることを確認するために、オリゴ糖からα2,6およびα2,3ノイラミン酸の両方を切断または脱シアリル化する酵素ノイラミニダーゼを用いて、SNAに対する結合の特異性を調べた。マイクロタイタープレート上でノイラミニダーゼのレベルの増加を伴って抗体−結合血漿VWFおよびrVWFをインキュベートした後、pVWFおよびrVWFのSNA結合に対するノイラミニダーゼ脱シアリル化の効果を測定した。] [0112] 前述のように、分析のために抗−VWFマイクロタイタープレートを調製した。ヒト血漿プールおよびrVWF調製物の両方を希釈して、5mU/mLおよび2.5mU/mLのVWF:Ag濃度を得た。100μL/ウェルのこれらの希釈物を、コートされた過ヨウ素酸酸化プレートにロードし、60分間RTでインキュベートし、その後洗浄した。それから、血漿由来vWFおよびrVWFが結合抗体により固定されたプレート上でノイラミニダーゼ消化を行った。ノイラミニダーゼ(Sigma,St.Louis,MO)を、酵素を2mg/mLウシ血清アルブミンを含む20mMのBis−Tris−Propaneで希釈することにより得た0、1、5、10および20 mU/mLの濃度で用いた。100μL/ウェルのノイラミニダーゼ溶液を、2時間37℃でインキュベートした。その後プレートを洗浄し、ビオチン化SNA(Vector;2μg/mL;100μL/ウェル)と60分間RTでインキュベートした。洗浄によりこのインキュベーションを終了させた後、ストレプトアビジンペルオキシダーゼ(Dako,1/4000)とプレートを30分RTでインキュベートした。最終洗浄ステップの後、上記のように、結合したペルオキシダーゼ活性をペルオキシダーゼ基質SUREBLUETMにより測定した。] [0113] 結果は、SNAアッセイにおいてCHO−細胞由来VWFがSNAに対する結合を示さない一方、この結合はノイラミニダーゼでの処置後に変わらないが、血漿VWFのSNA結合は適用されるノイラミニダーゼの濃度に比例して減少することを示す。調べた両方のVWF:Ag濃度でこの結果が観察された。20mU/mLのノイラミニダーゼ濃度および適用した実験条件下において、SNA結合は最初に測定した濃度の95%未満である。] [0114] 血漿由来タンパク質からのノイラミン酸の除去により結合の減少が生じたため、これらの結果は、SNAタンパク質がα2,6N−アセチルノイラミン酸に特異的に結合したことを示した。CHO細胞由来rVWFは、SNAにより認識されず、またはノイラミニダーゼにより加水分解されない結合においてのみノイラミン酸が存在するため、ノイラミニダーゼ処理を伴っても伴わなくても、SNAに対する結合は見られなかった。] [0115] (実施例4) レクチンMaackia amurensis凝集素(MAA)に対するノイラミニダーゼ処理後の血漿VWFおよびCHO細胞由来rVWFの結合の測定 rVWFはα2,6−結合ノイラミン酸の欠如によりSNAに結合しないため、ノイラミン酸を除去することにより、rVWFに対するSNAの結合が変化することは期待されなかった。組換えタンパク質がシアル酸部分を発現はするが血漿由来シアル酸とは異なる構造において発現することを確認するために、α2,3−結合ノイラミン酸に対するタンパク質の結合を測定する結合アッセイを用いて、組換えタンパク質上の組み換え的に発現されたα2,3−結合ノイラミン酸を検出した。α2,3−結合ノイラミン酸を結合するレクチンMaackia amurensis凝集素(MAA)を用いて、ノイラミニダーゼの存在下でrVWFの脱シアリル化が生じたかを決定した。ノイラミニダーゼのレベルの増加を伴って抗体−結合血漿VWFおよびrVWFをインキュベートした後、MAAに対するタンパク質の結合を測定した。] [0116] 抗−vWFプレートを、上記のように調製した。ヒト血漿プールおよびrVWF調製物の両方を希釈して、5mU/mLおよび2.5mU/mLのVWF:Ag濃度を得た。100μL/ウェルの試料希釈物を、コートされた過ヨウ素酸酸化プレートにロードし、60分間RTでインキュベートし、その後洗浄した。それから、プレート上でノイラミニダーゼ消化を行った。ノイラミニダーゼ(Sigma)を、0、1、5、10および20mU/mLの濃度で用いた。その後プレートを洗浄し、ビオチン化MAA(Vector,1μg/mL)とともに60分間RTでインキュベートした。洗浄によりインキュベーションを終了し、その後ストレプトアビジンペルオキシダーゼ(DakoCytomation,1/4000)とプレートを30分RTでインキュベートした。最終洗浄ステップの後、結合したペルオキシダーゼを前述のように測定した。] [0117] 組換えvWFがMAAレクチンにより結合され、組換えタンパク質上のシアル酸の存在を示した。培養ウェルへのノイラミニダーゼの添加により、α2,3−結合において存在するときにノイラミン酸を認識するMALに対する、血漿VWFおよびrVWFの両方の結合がなくなった。テストした最も低い酵素濃度でも、MAL結合の95%超の減少が見られた。VWFを2.5mU/mLの濃度で用いたときにも、類似のデータが得られた。したがって、MALを用いた場合にだけ検出可能であるがSNAを適用した場合には検出不可能である、有効な脱シアリル化がrVWF調製物でも生じ、組換えVWFに対してはない、血漿VWFに対してのSNA結合の特異性を示した。] [0118] (実施例5) 6’−シアリルラクトースによる血漿VWFおよびCHO細胞由来組換えVWF(rVWF)に対するSNA結合の阻害 レクチンは、溶液中に遊離しても、糖タンパク質、糖脂質または他の複合糖質上に見られるより大きなオリゴ糖の一部でもありうる、単糖またはオリゴ糖に特異的に結合する。競争結合アッセイにおいてこれらの単糖またはオリゴ糖を用いた阻害研究により、レクチン結合の特異性を調べることができる。三糖6’−シアリルラクトースは、レクチンSNAの結合の強力な阻害剤であることが知られており、血漿VWFに対するSNAの結合の特異性を確認するために用いた。] [0119] 抗−vWFプレートを上記のようにコートし、調製した。ヒト血漿プール試料を希釈して、5mU/mLのVWF:Ag濃度を得た。100μL/ウェルをロードし、60分間RTでインキュベートした。50μLの6−シアリルラクトース(Sigma,A−9204)を、2.1〜150μMの範囲の濃度でプレートに加えてから、50μLのビオチン化SNA(Vector,1μg/mL)を加え、RTで60分間インキュベートした。洗浄によりインキュベーションを終了し、その後、ストレプトアビジンペルオキシダーゼ(DakoCytomation,1/4000)とともに、プレートを30分RTでインキュベートした。最終洗浄ステップの後、結合したペルオキシダーゼを前述のように測定した。] [0120] 三糖6’−シアリルラクトースは、使用した実験条件下で血漿VWFに対するSNAの結合の濃度依存的な阻害が見られ、10μMの6’−シアリルラクトースで約25%の阻害、100μMの6’−シアリルラクトースで75%の阻害が見られた。この観察により、測定された結合が血漿VWFのN−グリカン構造に依存し、他の反応によっては引き起こされなかったことが確認された。] [0121] (実施例6) 3’−シアリルラクトースによる血漿VWFおよびCHO細胞由来組換えVWF(rVWF)に対するSNA結合の阻害 血漿VWFはα2,3シアル酸を欠くため、ノイラミン酸がラクトースのガラクトース残基にα2,3結合される別の三糖3’−シアリルラクトースは、血漿VWFに対するSNAの結合への影響が見られないことが期待されるであろう。結合の特異性を検査するために、血漿由来タンパク質およびCHO由来組換えタンパク質に対する3’−シアリルラクトースの効果を測定した。] [0122] VWF−Ag特異的プレートを上記のように調製し、3’−シアリルラクトース阻害アッセイを、上記の実施例5で6’−シアリルラクトースのアッセイにつき記載されるように行った。結果は、3’−シアリルラクトースが血漿VWFに対するSNAの結合に影響しないことを示し、SNAがα2,6−結合において存在する場合にのみノイラミン酸と結合することが確認された。] [0123] (実施例7) 血漿VWFの存在下でのCHO細胞由来組換えVWF(rVWF)の測定のための4−点検量線 SNA結合アッセイにより、単一の試料中の組換えタンパク質と比較して血漿由来タンパク質の量を定量できるかを決定するために、血漿VWFおよび組換えVWFの両方を含むテスト試料をSNA結合につき分析し、試料中のrVWFの定量のために検量線を作成した。] [0124] 簡潔にいうと、約1U/mLの濃度のVWF:Agを含むヒト正常血漿プールを、0、0.2、0.5、1.0および2.0UのrVWFでスパイクした。これらの試料のVWF:Ag濃度およびSNA結合を、6つの独立したテスト単位で測定した。別個のスパイクしていないヒト血漿プールにつき測定したSNA結合を基礎として用いて、スパイクした試料の予想される仮定的SNA結合を、これらの試料中に存在するVWF:Agが血漿VWFだけであるという仮定の下で、計算した。これらの仮定的に計算されたSNA結合値と測定値との間の差を計算した。これは、血漿VWFとの混合物中のrVWFの量を反映する。この仮定を検証するために、これらの試料に含まれるrVWFの量に対して結合の差をプロットし、線形回帰分析を行った。こうして検量線が得られ、血漿VWFの存在下でのrVWFの濃度を決定できた。] [0125] 抗−vWFマイクロタイタープレートを、上記のように調製した。検量線のために、ヒト血漿プールを用いて1/100、1/200、1/400、1/800および1/1600希釈を含む試料希釈系列を調製した。試料を希釈して、この検量線によりカバーされる範囲内のVWF:Ag濃度を得た。100μL/ウェルのこれらの希釈物をロードし、15分間RTでインキュベートした後、100μl/ウェルの検出抗体(ウサギ抗−ヒトVWF−ペルオキシダーゼ,Dako,1/2000)を加えた。このインキュベーションを60分間RTで行い、洗浄により終了させた。結合したペルオキシダーゼ活性を、SUREBLUETMペルオキシダーゼ基質により測定した。1.5Mの硫酸を用いて、発色反応を止めた。その後、参照波長を650nmに設定して450nmでELISAリーダーによりプレートを測定した。そして検量線に外挿後、これらの試料のVWF:Ag濃度をU/mLで得た。] [0126] 上記のように調製した抗−vWFプレートを用いて、試料のSNA結合を測定した。希釈バッファーを用いて試料希釈物を調製された。検量線のために、ヒト血漿プールを用いて1/400、1/800、1/1600、1/3200および1/6400希釈を含む希釈系列を調製した。試料を希釈して、この検量線によりカバーされる濃度範囲内のSNA結合を得た。100μL/ウェルの各希釈物を、コートされた過ヨウ素酸酸化プレートにロードし、60分間RTでインキュベートした。その後プレートを洗浄し、ビオチン化SNAとインキュベートし、前述のようにSNA結合を測定した。] [0127] 表1は、6つの独立したテスト単位で得られたVWF:Ag濃度およびこれらの試料のSNA結合のデータを示す。] [0128] SNA:タンパク質結合検量線からの外挿後、試料のSNA結合が得られ、100%SNA結合として定義される、組換えタンパク質でスパイクしないヒト血漿プールのものに対してレベルが表される。0.92Uの平均濃度での血漿VWFは、ヒト血漿プールにつき測定されるものの137.2%に対応する平均SNA結合を有した。rVWFを含まないヒト血漿試料につき測定されたこの平均SNA結合を用いて、測定されたVWF:Agが血漿VWFだけであったという仮定の下で、スパイクした試料につき仮定的SNA結合を計算した。結果を表2に示す。] [0129] 計算された結合と予想SNA結合との間の差は、本実験で調べた範囲においてヒト血漿試料にスパイクされたCHO細胞由来rVWFの濃度と良く相関した。0.2〜2.0UのrVWFを1UのVWF:Agを既に含む試料に加えると、良好な直線関係が観察され、試料中の組換えvWFの濃度の増加により、予想される結合のより大きな差が生じた。SNA結合の差を組換えタンパク質の量と相関させる検量線のプロットが、図1に示される。これらの結果は、アッセイが、試料中の血漿由来および組換えタンパク質を区別し、単一の試料中の各タイプのタンパク質のレベルを決定するための信頼性の高い方法を提供することを示す。] 図1 [0130] (実施例8) 血漿VWFの存在下でのCHO細胞由来組換えVWF(rVWF)の測定のための8−点検量線 試料中の血漿由来タンパク質および組換えタンパク質の量を測定する上での感度を高めるために、追加的な定量アッセイを開発した。] [0131] 約1U/mLの濃度のVWF:Agを含むヒト正常血漿プールを、0、0.2、0.4、0.5、0.6、0.8、1.0、1.2および1.5UのrVWFによりスパイクした。これらの試料のVWF:Ag濃度およびSNA結合を、6つの独立のテスト単位において測定した。実施例7のようにスパイクしないヒト血漿プールにつき測定したSNA結合を基礎として用いて、スパイクした試料につき予想される仮定的SNA結合を計算した。] [0132] VWF−特異的プレートを、上記のように調製した。検量線のために、ヒト血漿プールを用いて1/100、1/200、1/400、1/800および1/1600希釈を含む希釈系列を調製し、VWF:Ag濃度およびSNA結合を実施例7のように測定した。検量線への外挿後、試料のSNA結合を得、100%SNA結合として定義されるヒト血漿プールのものに対してレベルを表す。表3は、これらの試料のVWF:Ag濃度およびSNA結合についての、6つの独立テスト単位において得た測定データを示す。] [0133] 0.96Uの濃度の血漿VWFは、参照血漿プールにつき測定されるものの123.5%に対応する平均SNA結合を有した。CHO細胞由来rVWFを含まないヒト血漿試料につき測定したこの平均SNA結合を用いて、測定されたVWF:Agが血漿VWFだけであったという仮定の下で、スパイクした試料につき仮定的SNA結合を計算した。これらのデータは、表4に示される。] [0134] 上記の4−点検量アッセイと同様に、予想SNA結合に対する差は、より狭いスパイキング範囲の8つの濃度を調べた場合にも、ヒト血漿にスパイクしたCHO細胞由来rVWFの濃度とよく相関した。SNA結合の差を組換えタンパク質の量と相関させる8−点検量線のプロットが、図2に示される。] 図2 [0135] これらの結果は、炭化水素部分の異なる発現に基づいて、ヒト血漿試料中の組換えタンパク質の量を、試料中の自然に産生されたタンパク質から容易に区別できることを示す。この種のアッセイは、自然に産生されたタンパク質の量と比較した、投与されている外来/治療タンパク質の量、および血流へのその浸透を決定するために、臨床場面において有用である。このアッセイは、in vivoで血中半減期を比較することにより一つの治療剤の効力を他の治療剤に対して比較するためにも有用である。] 実施例 [0136] 上記の例示的実施例に記載の本発明の、多数の修正および変更が生じることが当業者により期待される。従って、添付の請求の範囲において示される制限だけが、本発明に設けられねばならない。]
权利要求:
請求項1 試料中の血漿由来タンパク質(pdP)および組換えタンパク質(rP)の量を定量する方法であり、該血漿由来タンパク質および組換えタンパク質が、異なるグリコシル化パターンを伴う同じタンパク質であり、該異なるグリコシル化パターンにより、該血漿由来タンパク質につき該組換えタンパク質と比較して異なる程度のレクチン結合が生じており、該試料中の総タンパク質(tP)が予め決定され、かつこれが該血漿由来タンパク質および組換えタンパク質の量(pdP+rP)に等しく、該方法が、(a)該試料についてのレクチン結合と、tPに等しいタンパク質の量を有する等しい体積の仮定的試料についての予想されるレクチン結合との間の差を計算するステップであり、予想されるレクチン結合が、組換えタンパク質の増加する量に対するレクチン結合の標準曲線から決定される、ステップと、(b)該試料中の組換えタンパク質(rP)の量を決定するために、(a)からの該差を検量線上にプロットするステップであり、該検量線が、(a)のように計算した予想されるレクチン結合と、既知量のpdPおよびrPを含む混合物につき観察されるレクチン結合との間の差の、該混合物中の組換えタンパク質(rP)の増加する量の関数としてのプロットであり、該混合物が、それぞれ一定量のpdPを有する、ステップとを含む、方法。 請求項2 前記計算するステップが、前記試料をレクチン組成物と接触させるステップと、該レクチン組成物へのタンパク質結合を検出するステップとを含む、請求項1に記載の方法。 請求項3 前記レクチンが、検出可能な標識で標識される、請求項1に記載の方法。 請求項4 前記標識が、ビオチンである、請求項3に記載の方法。 請求項5 前記レクチンが、SambucusNigra凝集素(SNA)である、請求項1に記載の方法。 請求項6 前記試料が、血清である、請求項1に記載の方法。 請求項7 前記タンパク質が、血液凝固因子である、請求項1に記載の方法。 請求項8 前記血液凝固因子が、フォンビルブラント因子(vWF)、第VIII因子(FVIII)、第VII因子(FVII)、および第IX因子(FIX)からなる群より選択される、請求項1に記載の方法。 請求項9 前記組換えタンパク質が、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞により産生される、請求項1に記載の方法。 請求項10 前記組換えタンパク質が、昆虫細胞において産生される、請求項1に記載の方法。 請求項11 前記血漿由来タンパク質が、α2,6−ノイラミン酸を含み、前記組換えタンパク質が、α2,6−ノイラミン酸を欠く、請求項1に記載の方法。 請求項12 前記試料が、前記レクチン組成物との接触の前に、前記タンパク質に特異的な結合剤と接触させられる、請求項1に記載の方法。 請求項13 前記タンパク質結合剤が、固体支持体上に結合される、請求項12に記載の方法。 請求項14 前記タンパク質結合剤が、溶液中にある、請求項12に記載の方法。 請求項15 前記タンパク質結合剤が、抗体である、請求項12に記載の方法。 請求項16 前記抗体が、モノクローナル抗体である、請求項15に記載の方法。 請求項17 前記結合剤との接触の後に、前記試料を過ヨウ素酸塩溶液と接触させるステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。 請求項18 前記組換えタンパク質が、前記血漿由来タンパク質のフラグメント、変異体またはアナログである、請求項1に記載の方法。 請求項19 試料中の血漿由来タンパク質と組換えタンパク質とを区別する方法であり、該試料を、レクチンタンパク質を含む組成物と接触させるステップと;該タンパク質に対する該レクチンの結合を検出するステップと;該試料中の血漿由来タンパク質の量を決定するために、該試料中のタンパク質−結合レクチンの結合の量を、レクチン:タンパク質結合曲線と比較するステップとを含む、方法。 請求項20 前記レクチンが、Sambucusnigra凝集素(SNA)である、請求項18に記載の方法。 請求項21 試料中の血漿由来タンパク質および組換えタンパク質のレベルを定量するためのキットであり、該血漿由来タンパク質および該組換えタンパク質が、同じタンパク質をコードし、該キットが、タンパク質結合剤;該血漿由来タンパク質上の炭水化物に特異的なレクチンと検出可能な標識とを含む組成物;およびタンパク質標準を含む、キット。 請求項22 前記結合剤が、抗体である、請求項21に記載のキット。 請求項23 前記抗体が、モノクローナル抗体である、請求項22に記載のキット。 請求項24 前記レクチンが、Sambucusnigra凝集素(SNA)である、請求項21に記載のキット。 請求項25 前記検出可能な標識が、ビオチンである、請求項21に記載のキット。 請求項26 遮断試薬を任意に含む、請求項21に記載のキット。 請求項27 前記遮断剤が、過ヨウ素酸塩溶液である、請求項26に記載のキット。 請求項28 前記タンパク質が、血液凝固因子である、請求項21に記載のキット。 請求項29 前記血液凝固因子が、フォンビルブラント因子、第VIII因子、第VII因子、および第IX因子からなる群より選択される、請求項28に記載のキット。
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